【初心者向け】サックスのお手入れグッズ5選|毎日の手順と使い方

サックスを始めるとき、楽器やマウスピースと一緒にそろえておきたいのが、お手入れグッズです。

サックスは息を吹き込んで音を出すため、演奏後の管内には思っている以上に水分が残っています。そのままケースへ戻すと、タンポの傷みやキーのベタつき、においなどにつながることがあります。

とはいえ、最初からたくさんの道具を買う必要はありません。まずは、演奏後の水分をきちんと取り除くための基本的なものをそろえましょう。

この記事では、初心者が最初に用意したいサックスのお手入れグッズと、毎日のお手入れ手順を紹介します。

サックスのお手入れグッズは、まず5つそろえましょう

サックスのお手入れで最も大切なのは、演奏後の楽器に水分を残さないことです。

最初にそろえたいのは、次の5つです。

  • サックス本体用のスワブ
  • ネック・マウスピース用のスワブ
  • クリーニングペーパーまたは吸水シート
  • 楽器表面を拭くクロス
  • コルクグリス

この5つがあれば、毎日の基本的なお手入れができます。

楽器本体と一緒に必要な付属品をまとめて確認したい方は、「【初心者向け】サックスに必要なもの17選|付属品・お手入れチェックリスト」も参考にしてください。

1.サックス本体用のスワブ

スワブとは、サックスの管内に残った水分を拭き取るための布です。ひもの先についた重りを楽器の中へ通し、布の部分をゆっくり引き抜いて使います。

演奏後は、必ず本体へスワブを通す習慣をつけましょう。

楽器に合ったサイズを選びましょう

アルトサックス、テナーサックス、ソプラノサックスでは、管の太さが違います。

スワブを購入するときは「サックス用」という表示だけでなく、自分の楽器に対応したサイズかどうかも確認してください。サイズの合わないスワブを使うと、管内で詰まることがあります。

初心者の方には、対応する楽器が分かりやすく表示されている、ヤマハなどの楽器用スワブが使いやすいと思います。

スワブは広げてから通します

スワブの布が丸まったままになっていると、途中で引っかかりやすくなります。

通す前に布をよく広げ、ゆっくり引き抜きましょう。一度で水分が取りきれない場合は、スワブの状態を確認してから、もう一度通します。

もし途中で動かなくなった場合は、力任せに引っ張らないでください。無理に引くと楽器を傷めることがあるため、自分で取り出せないときは楽器店へ相談しましょう。

2.ネック・マウスピース用のスワブ

サックス本体だけでなく、ネックとマウスピースにも多くの水分が残ります。

本体用のスワブはサイズが大きいため、ネックやマウスピースには使えないことがあります。小さなサイズの専用スワブを別に用意しておくと安心です。

「スワブは1枚あればよい」と思われることもありますが、本体用とネック・マウスピース用の2種類が必要です。

演奏が終わったらリードを外し、マウスピース、ネック、本体に分けて、それぞれの水分を取り除きましょう。リードのお手入れについては、「リードには準備運動とアフターケアが必要」の記事でも詳しく紹介しています。

3.クリーニングペーパーまたは吸水シート

スワブを通しても、キーの裏側にあるタンポには水分が残ることがあります。

その水分を取り除くために使うのが、クリーニングペーパーです。タンポのベタつきを防ぐためにも、演奏後に水分の残りやすいキーを確認しましょう。

クリーニングペーパーの正しい使い方

タンポとトーンホールの間にクリーニングペーパーを挟み、その状態でキーを軽く数回押します。

取り出すときはキーを開いてから、ペーパーを静かに抜いてください。キーを閉じたままペーパーを引っ張ると、タンポの表面を傷めることがあります。

ベタつきが気になっても、ペーパーで強くこする必要はありません。

私は洗って使える吸水シートを愛用しています

一般的にはクリーニングペーパーを使いますが、私は楽器用の吸水シートを愛用しています。

紙のクリーニングペーパーは、使うときのカサカサという音が気になったり、途中で破れたりすることがあるからです。吸水シートは紙よりも丈夫で、洗って繰り返し使えるものもあります。

ただし、家庭用の厚い布などで代用するのはおすすめしません。タンポの間へ無理なく入る、サックス用として販売されている製品を選びましょう。

4.楽器表面を拭くクロス

演奏後のサックスには、手の汗や指紋が付着しています。

柔らかい楽器用クロスを使い、手が触れた部分を軽く拭きましょう。力を入れて磨くのではなく、表面に残った汗や水分を取り除く程度で十分です。

キーのすき間へクロスを無理に差し込むと、バネやコルクに引っかかることがあります。手の届く範囲を丁寧に拭きましょう。

ポリッシュは自己判断で使わないようにしましょう

サックスにはラッカー、銀メッキ、金メッキなど、さまざまな仕上げがあります。

製品によっては研磨剤が含まれているため、楽器の仕上げに合わないものを使うと、表面を傷める可能性があります。

私自身は、セルマーの金メッキ仕上げの楽器を15年以上使っていますが、普段のお手入れは柔らかいクロスで軽く拭く程度です。

落ちない汚れや変色が気になる場合は、自己判断で薬剤を使わず、メーカーや楽器店へ相談しましょう。

5.コルクグリス

コルクグリスは、ネックのコルクへマウスピースを差し込みやすくするために使います。

コルクの表面へ少量をつけ、指で薄くなじませます。毎回たっぷり塗る必要はありません。

グリスをつけすぎると、ほこりや汚れが付きやすくなります。マウスピースが入りにくいときだけ少量を使い、余分なグリスは拭き取りましょう。

グリスを塗ってもマウスピースが入らない場合や、反対にゆるすぎる場合は、コルクの調整や交換が必要かもしれません。無理に抜き差しせず、楽器店へ相談してください。

あると便利なお手入れグッズ

基本の5つに加えて、必要に応じて用意すると便利なものもあります。

ただし、お手入れ用品は多ければよいわけではありません。それぞれの用途を理解してから使いましょう。

マウスピースブラシ

マウスピースブラシは、マウスピース内部の汚れを落とすためのものです。

スワブだけでは汚れやにおいが取れないときに使います。マウスピースは材質によって適した洗い方が違うため、熱いお湯や強い洗剤は使わないようにしましょう。

トーンホールクリーナー

トーンホールクリーナーは、キー周辺の細かいほこりを取り除くための道具です。

クロスが届きにくい部分を掃除できますが、バネやタンポに引っかけないよう注意が必要です。見える範囲のほこりを、軽く取り除く程度にしてください。

キーオイル

キーオイルは、キーの動きを支える部分へ使用する専用オイルです。

お手入れセットに入っていることもありますが、初心者が毎日のように注油するものではありません。場所や量を間違えると、ほこりが付着したり、オイルがタンポへ回ったりすることがあります。

キーから音がする、動きが悪いと感じたときは、自己判断で大量に注油せず、楽器店や修理技術者に相談しましょう。

綿棒は注意して使いましょう

綿棒は細かい場所の掃除に便利そうですが、繊維がバネや部品に引っかかることがあります。

使用する場合は、目で見える外側の部分だけにとどめましょう。キーの機構部分へ無理に差し込まないことが大切です。

演奏後のお手入れ手順

必要なお手入れグッズをそろえたら、毎回同じ順番で使うようにすると、お手入れを習慣にしやすくなります。

慣れてくれば、それほど時間はかかりません。次の順番を基本にしてみてください。

1.リードを外す

演奏が終わったら、最初にマウスピースからリードを外します。水分を軽く取り、リードケースへ収納しましょう。

2.マウスピースの水分を取る

ネックからマウスピースを外し、小さいサイズのスワブを通します。マウスピースの先端は欠けやすいため、机などにぶつけないよう注意しましょう。

3.ネックにスワブを通す

ネックにも専用のスワブをゆっくり通します。途中で引っかかったら、無理に引っ張らないでください。

4.本体にスワブを通す

楽器に合った本体用スワブを使い、管内の水分を取り除きます。スワブは必ず広げてから、ゆっくり通しましょう。

5.タンポの水分を取る

水分が残っているキーに、クリーニングペーパーまたは吸水シートを使います。毎回ぬれやすいキーが分かってくると、短時間で確認できるようになります。

6.楽器表面をクロスで拭く

最後に、手が触れた部分や指紋のついたところを、柔らかいクロスで拭きます。キーの間へクロスを無理に入れず、手の届く範囲で構いません。

7.使用したスワブを乾かす

演奏後のスワブには、多くの水分が含まれています。ぬれたスワブをすぐにケースへ入れると、ケース内の湿気やにおいの原因になります。

できるだけケースの外で乾かしてから収納しましょう。

サックスのお手入れで避けたいこと

楽器をきれいにしようとして、かえって傷めてしまうこともあります。

次のようなお手入れは避けましょう。

  • サイズの合わないスワブを無理に通す
  • 詰まったスワブを力任せに引っ張る
  • キーを閉じたままクリーニングペーパーを抜く
  • ポリッシュや洗剤を自己判断で使う
  • キーオイルを必要以上につける
  • ぬれたスワブをケースに入れたままにする
  • キーのすき間へクロスや綿棒を無理に差し込む
  • リードをマウスピースにつけたまま収納する

自分で行うのは、演奏後の水分や汚れを取り除くところまでです。

キーの動きや音の出にくさが気になっても、ネジを回したり、キーを曲げたりしてはいけません。調整や修理は、楽器店や専門の修理技術者へ任せましょう。

毎日お手入れしていても定期的な調整は必要です

毎日きちんとお手入れしていても、サックスのキーやタンポは少しずつ変化します。

「低い音が出にくい」「キーがベタつく」「以前より吹きにくい」と感じたときは、吹き方ではなく楽器の調整が原因かもしれません。

楽器の定期調整については、「楽器を調整に出していますか?」の記事でも紹介しています。

まとめ|まずは水分を取り除く習慣をつけましょう

初心者が最初にそろえたいサックスのお手入れグッズは、次の5つです。

  • 本体用スワブ
  • ネック・マウスピース用スワブ
  • クリーニングペーパーまたは吸水シート
  • 楽器用クロス
  • コルクグリス

毎日のお手入れで一番大切なのは、演奏後の楽器に水分を残さないことです。

リードを外し、マウスピース、ネック、本体の水分を取り、タンポと楽器表面を確認する。この流れを、演奏後の習慣にしましょう。

ミモザサックス教室では、音の出し方だけでなく、楽器の組み立て方や演奏後のお手入れ方法も、実際に楽器を使いながらお伝えしています。

サックスを購入したばかりで扱い方に不安がある方や、これから楽器を始めたい方も、お気軽にご相談ください。

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